当法人は、浜松市UD講師派遣プログラムに登録しており、小中学校の総合学習の出前講座に応じています。
今回は体育館で小学校4年生、100名の児童に向けた講座です。当法人の子どもたちも事前準備(こちら)をして、いっしょに出かけました。
いつも元気なK君ですが、100名の小学生がドドドッと体育館に入ってきた途端、「先生、nervous…」と声が小さくなってしまい緊張している様子。自己紹介もノートを見ないで言えるように準備してきたし、ポスターも作ったし、きっと大丈夫だよ。
(K君はじめ、当法人の子どもたちが用意したポスターをご覧ください。意思疎通のコツを予め考えてポスター制作しました)
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本当に大丈夫でした!本講座の導入部分で、K君たちの話す「意思疎通のコツ」を、小学生たちがメモを取りながら聞いています。そのメモをチラッと見てみたところ…
パックマンをそのまま描きうつしている児童が多いのは想定内でしたが、驚いたことに短時間に「ジェスチャー」と描いたハンドサインのイラストを、色を入れて描きうつしている子もいました!フィリピン国旗も鮮やかに色塗りされています。
メモとして、児童たちが文字情報だけでなく絵をも描き取り、コミュニケーションのコツ全体を抽出して捉えようとする力に脱帽しました。
さて、こんなふうに子どもたち同士で導入が済み、ワーク活動へ。ワークは小学生たちに次のように提案しました。
フィリピノナガイサの教室では今月、「交通ルールを知って、安全に気を付けて、自転車にのることができる」をテーマに勉強しています。そこで、自転車の安全な乗り方に関する○×問題を小学校の児童たちに作ってもらい、当法人の子どもたちに「やさしい日本語」で伝えてほしいというお願いをしました。
~授業冒頭に聞いた、コミュニケーションのコツも入れて。できるかな???~
次々と小学生たちからクイズが飛び出し、挙手が止まらない!活気があります。児童たちから出たクイズ問題と、当法人の子どもたちが「少しむずかしいな」と感じている様子だった箇所を( )内に記しました。次の通りです。
Q:自転車は車の仲間である。〇か×か。(「仲間」という語彙が少し難しい様子だったので、「言いかえ」や「ジェスチャー」で伝える工夫をして再出題)
Q:自転車は車道を走ってはいけない。〇か×か。(「車道」が難しい様子。「言いかえ」で再挑戦)
Q:自転車を降りるときは、左側に降りる。〇か×か。(「がわ」と「降りる」が分からない様子。「降りる」ジェスチャーをして伝え直した)
Q:自転車に乗っているとき、前から小さい女の子が歩いてきたら、自転車から降りて歩く。〇か×か。(スタッフがハサミの法則で文章を短くするフォローを入れた。2つの文章を比べて、短いほうが分かりやすいことを実感してもらった)
Q:自転車に乗る時はヘルメットをかぶる。〇か×か。(「ヘルメット」はわかるものの「かぶる」が良く分からない様子)
小学生たちに、「かぶるって何?」と聞いたところ、せんだみつおさんもビックリの100人による
ナハ、ナハ、ナハのアクション(笑)
なるほど!体育館で実施する講座は、このくらいシンプルな問いかけを講座の構成に散りばめるのほうが大胆なコミュニケーションを引き出せるのだとわかり、事務局としても大変参考になりました。ナハ、ナハナハ!
小学生の子どもたち、どうもありがとう^^
最後に本講座の締めでは定番になりましたが、
★文化庁「つながるひろがるにほんごでのくらし」パンフレットを配布
★静岡県「やさ日富士夫くん」のバッジ
を児童たちに差し上げて、終了です。
当法人の子どもたちも初めての小学校訪問でしたが、大人数の前でよくがんばってくれました。皆に少し自信がつき、良い思い出になったとしたら、嬉しいです。
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翌日、この講座へ行ったことを当法人の授業の中で振り返りしました。この日から新しく入った生徒たちも複数名いましたので、小学校でどんなことをしてきたのかを伝えながら。
★100人の前で自己紹介できすることが「できた」よね。すごい!
★昨日と同じように、クラスの中で自己紹介をやってみせる(新しく入ってきた生徒たちがいるので、お手本になるよう見せてあげよう)
★「思い出」の漢字と共にラップブックを作成する(この時間を使って、新しく入ってきた生徒は先の自己紹介を手本に、自己紹介の練習をして授業最後に発表)
こんなふうに知の循環型社会の実践をしました。日々成長していく皆のことを頼もしく思います。