浜北クラスの報告です。今日も、文化庁日本語学習サイト「つなひろ」を使いました。(レベル3/シーン2-1「防災について考えよう」)

クラスは1:30~3:30ですが、部屋は1時から空いていますので「自主勉したい人は早く来てOK!」となっています。1時前後に学習者たちは続々と集まるのですが、ニコニコした顔で「セルフスタディ?(やってもいい?)」と言いながらやってきます。

対面で集まって勉強する意義の一つに「自主学習(メイン講師抜きで、仲間と勉強をシェアし合う)の存在がある」というのが、すっかりこのクラスで定着しています。

授業前、みなさんはこちらのプリントを使って、今日の予習をしていました。(静岡県 地震防災ハンドブック「やさしい日本語」版

定刻1:30には、一斉にクラス活動スタートです。さぁ、みなさん。今日の目標に向かってがんばりましょう!

本日のポートフォリオは次の通り。今日も学習者に合わせて、英語とポルトガル語版を用意しています。

内容①

「アンジェラさんは、自分の家の近くの避難場所を知っていますか。」

「避難場所って…」

 

突然ですが、リスニングです。アンジェラさんの話をよく聞いてくださいね。避難場所って、何ですか?!

★みんなが、逃げる場所

★地震の時「とか」→「災害」「地震」「台風」「大雨」「豪雨」「洪水」「河川氾濫」「土砂崩れ」など…

 

内容②

講師「今から私が、アンジェラさんと同僚のスクリプトを読みます。応答してくださいね。」と言いながら、「相槌」に関する箇所を学習者が呼応します。それと同時に、講師が板書していきました。このスクリプトに出てきた「相槌」は、ご覧の通り。

…こんなにたくさん相槌のバリエーションがあるんですね^^

普段、皆さんはどうでしょうか?「oo」「Sim」「アーハン!?」(笑)

「これらがあることで、会話も弾み、良好な関係の助けになりますよね」と申し上げたところ、各々がさっそく「そうですねぇ」「ほんとうに」と言いながら、眉毛を上げて、ゲラゲラ笑いながら反応してくれました^^;

「いいねぇ!互いの表情もよく見て~」

「みんな、目はどう?眉毛は???」

「今は特にマスクしているから、こんな風に言いながら目元で表情を意識しないとミスコミュニケーションになっちゃうかもね。今日から眉毛のエクササイズしてね~」

クラスは一気に、淀川長治さんのモノマネをする小松政夫さんだらけに(笑)

 

内容④

アンジェラさんの最後の言葉を振り返りましょう。同僚と話をした後、何と言っていますか?

「鈴木さんと話せて、ちょっと安心しました」

これもコミュニケーションではとても大切な言葉ですよね。そんな風に言ったら、何か困ったときには皆さんを助けてくれる日本人になるかもしれません。ぜひ、これから使ってみてくださいね。

 

…休憩…

 

後半は、センター長といっしょに館内をツアーしましょう。スマホで撮影OK!前半覚えた日本語も、センター長に使ってね。

まずは1階から。

 

ここで、センター長の粋な工夫。「さて、1階の説明は私がしました。2階にも同じものがあります。ここからは、皆さんが探してください」ということで、非常口や消火器、避難経路を確認しました。(これは、事務局と打ち合わせなしで、センター長が考えておいてくださったもの!おかげで、学びが深まりました。ありがとうございますm(__)m)

ここで、ある学習者から「私は持病がある。ここにはAEDある?」と質問がありました。「実物、ありますよ」ということで、中を開けて見せていただきました。

「センター長とはなせて、ちょっとあんしんしました^^」

(頭の上に載っている柿は、柿農家でバイト中の学習者から、センター長にお礼ですって。私たちのノリにお付き合いいただき、ありがとうございますm(__)m)

 

勉強は、もうひと踏ん張り。

ここからは、

★HICE防災マップ(英語版)(ポルトガル語版)

★静岡県「避難生活ガイドブック(やさしい日本語版・多言語版)」

を使って、グループのメンバーと自宅近くの避難所を調べたり、おしゃべりしましょう。「相槌」も上手に使って会話のキャッチボールを体験してね♪

 

授業のまとめとして、ポートフォリオへの記入も忘れずに。

★たくさん勉強して、この笑顔^^

 

★さっそく「安心しました」を使って感想を書いてくれて、うれしいな。

 

★感想に、「I’ve learned different types of disaster.」と書いてくれました。

このクラスの方々の学習ニーズは「話すこと」と聞いておりましたので、いかにして(必要不可欠な)「防災」をテーマにしながら、皆さんのニーズに応えるか、展開を悩みました。この方はさらに「I’ve learned new nihongo words」「I’ve learned where to go in case of disasters.(Evacuate)」 というコメントもあわせて寄せてくださいましたが、避難に関する新しい情報を知り、充実した学びになっていたとしたら幸いです。

これを実現できているのは、日本語教育実習生2名、バイリンガルスタッフ2名、地域のご参加者のおかげです。「おしゃべりの相手」をしてくださることで、事前に講師が用意した教案や教材以上の成果へ押しあげてくれています!

Maraming salamat po.

来週で、今年度の浜北クラスは最後になります。