【リマインド】スピーチコンテスト、みんな見てね(zoomはこちら)

みなさん、明日はフィリピノ語スピーチコンテストです。どなたでもご視聴いただけます(99名まで)。

 

どうぞ、下記zoomのURLからご参加ください。

 

コンテスト後は、フィリピノ語体験講座もあります♪

 

Zoomミーティングに参加する https://us02web.zoom.us/j/81145012218?pwd=Nk4renZDU2E1UUh5QXVuVFlXTnhYdz09

ミーティングID: 811 4501 2218

パスコード: 976256

 

【参加者募集中】2月13日 言語を覚える難しさを体験しよう(オンライン)

2月13日(日)午後1時~3時、「言語を覚える難しさを体験しよう」を実施しますので、下記の通りご案内します。本取組は、文化庁委託「生活者としての外国人」のための日本語教育事業の一環として行われます。

「言語を覚える難しさ」を体験するために、今回2つのコースをご用意しました。Aコース・Bコースともに、「こちらのフォーム」または、チラシQRコードからお申し込みください。

 

なお、Aコースへお申込みの方は、下記あわせてご覧ください。ご不明な点は、当法人にお問合せください(filipinonagkaisa@yahoo.co.jp)

Bコースへお申込みの方は、2月10日までに参加URLをお送りします。当日はスピーチコンテスタントの応援(ご聴講)と、フィリピノ語講座へのご参加(受講)をお楽しみください。

みんなで「はままつグローバルフェア」に参加し、多文化共生イベントを楽しみましょう♪

フィリピノ語スピーチコンテストの顔合わせしました♪

2月13日(日)はままつグローバルフェア内で実施する「フィリピノ語スピーチコンテスト」の出場者の方々が少しずつエントリーしてくださっています。

先日、第一回の打ち合わせをしました。当法人のフィリピンスタッフとコンテスタントをマッチングし、ペアで練習をして本番を目指していただきます。

こうご期待!!

一緒に出場してくださる仲間をまだまだ募集しています。詳しくは「コチラ」をご覧ください。

 

ズバリ!「つながるひろがる にほんごでのくらし」(日本語教育を行う人材の養成・研修の実施)

事務局、半場です。(本日は名乗らないと、下記ご報告が進みませんので失礼致します。よろしくお願いします)。

さっそくですが、文化庁委託「生活者としての外国人」のための日本語事業のうち、「日本語教育を行う人材の養成・研修」第二期が無事に終わりました。

今期最後にあたる12月18日は、東京にほんごネットの有田玲子先生にご講義をお願いしました。

先生はこの日のために、なんと9月20日の第一期から全9回、全てにご参加くださり、「”日本語教師・支援者の”Can do」を一緒に考えてくださいました。

6月に講師依頼をさせていただいてから、毎月3時間近くミーティングを繰り返して参りましたので、本番終了後は先生も私も、「(何かを!?)出し尽くしましたね」という感じでした。

というわけで、思いの詰まった第二期最終回のご報告です。

 

(前半)

★つなひろ概要

★質問づくり(昨年度の講座 もご参照ください)

 

(後半)まず有田先生から、私たちの出会いや日本語支援者としてのモヤモヤについて、「打ち合わせであんなこと話したよね、これも話したよね」ということをご参加者の皆さんに共有してくださいました。

皆さんもそれぞれの現場で抱えているモヤモヤがあるはず!今日は一緒に語り合いましょう。ちなみに半場のモヤモヤは、「日本語教師のマインドセット(専門性)と言われる昨今、コーディネーターとしてやるべきこと・やりたいことはたくさんあるけど、限られた教室時間数でどうしたらいいの~(悲鳴)」というものでした。

そこでこの半年、先生から出されていた宿題が、ズバリこちら!

この宿題について、有田先生の真意は「今は半場さんしかできないやり方になっているので、他の人にも”つなひろ”を使いやすいようにしてみてください」ということでした。これは、大きな宿題をもらったな~(++)(笑)これが今年6月のことです。

そして12月になり、この宿題に向き合って半年経ちました。今回は有田先生からご質問を受けながら(しかも講座という公開形式で)、「つなひろ」を使った活動の収穫、レベル1・2・3の違いで気づいたことや活動事例をご紹介しました。

活動の事例は「こちら」をもとに、お話しました。私が気を付けていることと言えば、教室活動に欠かせない「教案」と「ポートフォリオ」に型を作ることで、「Can do」がぶれないようにということになります。

つなひろを使った活動の「収穫」「気づき」については、来年2月に文化庁主催「つなひろ活用セミナー」に登壇することが決まりましたので、そちらでもう一度お話させていただければと思います。(告知開始しましたら、本HPで公開します)

キーワードは「余白」です。余白を作ることで教室活動に関わる人が増え、その方々は共生社会に関心を持ち、当事者になって教室の外(社会というリアル)へつなげてくださっています。こうした関わりが、日本語教師のマインドセット(専門性)にもつながっていきました。

数多ある日本語教材で、なぜ「つなひろ」を使ったのかという思いも、文化庁事業の受託団体として、今回お伝えする機会をいただきました。

さて、ここまでがフィリピノナガイサの半場の場合…なのですが、ご参加者の皆さんはいかがでしょうか。今回は、フィリピノナガイサの学習者が使っているポートフォリオを使って、現場でのモヤモヤや本講座での気づきなど、なんでも書き落としてみましょう。

そして、書き込んだポートフォリオをもとに、ご参加者の皆さんとおしゃべりをしてみてください。皆さんは本シリーズ講座でどんな学びがあったでしょうか

・・・

最後に、本シリーズ講座を通して先生にとっての学びもお聞かせくださいました。(有田先生、ありがとうございます)

先生は「余白」というところをキーワードとして、もう一度お言葉で返してくださいました。「場」「カリキュラム」「ファシリテーション」の3つの要素があってこそなんだけど、「余白」はその外にあるのではなく、実は「3つが重なったところ」にあるのではないか?

日本語教師・支援者はこの3つをどのくらいの面積で重ね合わせて「余白」を作るのか。そのようにまとめてくださいました。

・・・

講座後、ご参加者の皆様が続々とアンケートで本講座の感想を寄せてくださいました。お声として多く聞かれたものを「一部」で恐縮ですがご紹介します。

・本日の有田先生のお話もまとめとして素晴らしい回だった。

・作成者のお一人である有田先生から、「つなひろ」の概要や考え方が聞けてとてもよかった。使い方がよくわかり理解が深まった。使ってみようと思った。

・とても良かったです。オンライン、対面の両方で実践できそうです。ありがとうございました。

・フィリピノナガイサの講座は内容が濃い。実践的で、とても参考になった。

・制度趣旨に基づく活動の在り方を考えることができた。

・終わってしまうのが寂しい。これからも、今回のご参加者の方々とご縁をつなげていきたい。

・ブレークアウトルームで全国の方とお話することができたことは、コロナ禍で貴重でした。話す時間も多く、情報共有もできて良かった。

・ポートフォリオの意義を感じた。これからの活力になりそうな時間だった。

・3か月間、とても面白かった。

・ボランティアの目的は何か、再確認できました。

こうして、第二期が終わりました。

本講座の特徴として、講師の皆様が口をそろえておっしゃるのは、「フィリピノナガイサのご参加者は学びが濃く、深い」「こんなにアンケートをしっかり書いてくれる講座って、ないですよ!素晴らしいですね!!」ということでした。

しかし、これもひとえに9月以降、講師の諸先生方がたすきを繋いできてくださったおかげです。また、ご参加者の皆様が各地現場で課題意識を持って努力されていらっしゃるということなのだと思います。

皆様のアンケートでのお声や成果物については、もれなく文化庁へ報告して参ります。この場をお借りして関わっていただいたすべての皆様に、心よりお礼申し上げます。

みなさま、また会いましょう♪

NPO法人フィリピノナガイサ 半場和美

 

 

 

市民社会のイベント学「『ことば』の交流が生まれるレクリエーションを考えよう」

11月23日(木)、「生活者としての外国人」のための日本語教育事業のうち、日本語教育を行う人材の養成・研修を実施しました。

20211123 萩元直樹様 資料

昨年より「学社連携」を同日開催するようにしていますが、前半の講師には社会教育主事の萩元直樹さんをお招きし、「ことば」の意義についてレクリエーションと交流という視点で考えました。

 

ところで次の2つの説明をご覧ください。

①場づくりとは人と人との相互作用の可能性を引き出すために行うこと→「外国人材受入れ・共生のための総合的対応策」の”円滑なコミュニケーション”に通じそうです。

(参考)外国人材受入れ・共生のための総合的対応策

 

②学びを通じた「まちづくり」→「日本語教育の推進に関する法律」の”地域の活力向上に寄与するものである”に通じそうです

(参考)日本語教育の推進に関する法律

萩元さんのお話で面白かったのは、「まちづくり」を山登りに例えてお話いただいたことです。「『まちづくり山』という山頂(目的)では、みんな同じ景色を眺めたいと思っているけど、各分野にも多文化共生の諸課題はあるし、団体によって取組の主体も目標も違う。それぞれが同じ山頂(目的)を目指しているからこそ、補い合うよう連携がするとよいですね」ということでした。

ところで本シリーズ講座にご参加いただいている方々の多くは、どちらかの団体に所属なさっています。当法人もそうですが、実は団体の存在自体が集団の相互作用を持ち合わせて教育的意義に結びついているというのが、市民団体継続の鍵と言えそうです。フィリピノナガイサ設立から四半世紀の歴史も、そうやって脈々と受け継がれてきたのだと、お話を伺いながら感じました。

参加者の講座後のアンケートでも、この「集団で学び合う」「社会教育の意義」というところへのコメントが多く、ご関心が高かったことが伺えました。

社会教育の真骨頂ともいうべき「課題」に向き合うことで、さらに学びほぐしたり、学び合いが深まったりする循環を意識することも、団体そのものが学びを継続していくうえで大切な視点なのですね。

レクリエーションは継続を意識した「学びほぐし」が、より効果的ということがわかります。このことが、これまで萩元さんから何度も伺っていた「知の循環型社会」にもつながることなのだと、改めて実感いたしました。

そのほか、萩元さんがこれまで実践したレクリエーション活動の一部をご紹介いただきました。その具体例を伺って、私たちだったらどのような活動するかをブレークアウトルームで話し合い、考えてみました。

9月20日から第8回目を迎えたこの日、ご参加者のみなさま同士でもネットワークと関係性が深まってきており、このブレークアウトルームでの意見・情報交換の時間が大変貴重だったと、後のアンケートでも好評でした。

そして、他のグループでは何が話し合われていたのか、「共有」は大事ですね。

下記、チャットに書き込まれた内容を一部ご紹介します。

・こども食堂で食事をしながらお話をすることがレクレーションになっているというとこに気付かされました。

・前例踏襲を現状にあったものにしていくことが必要。私たちもレベルアップしていかなければと思った。

・活動のヒントをもらってよかったです。

・なんでもない小さなきっかけが人の価値観を大きく変容させる。

・普段の教室ではなく季節のパーティーやお花見で持ち寄りにすることで、参加者の方が張り切ってお国のものや手料理を持ち寄ってくださると聞いて、それを美味しいね、と食べたり、作り方を聞いたりというのは、良いコミュニケーションツールだと思いました。

・食べ物や歌、アニメなど

・日本語を勉強するという意識が強くて、リクリエーションという考えはありませんでした。例えば、歌を日本語の拍を教えるのに使いますが、もっと楽しめるようにして行けたら、と思いました。

***

このメンバーで「学社連携」、後半の成田潤也先生(神奈川県教育委員会指導主事)の講座に続きます。

自主・自律の精神を養うために、学びの履歴を「見える化」しよう(成田潤也先生)

11月23日(木)、「生活者としての外国人」のための日本語教育事業のうち、日本語教育を行う人材の養成・研修を実施しました。

昨年から意識している「学社連携」ですが(前半は社会教育主事の萩元直樹様の講座)、後半は、講師に神奈川県教育委員会指導主事の成田潤也先生をお招きし、「自主・自律の精神を養うために、学びの履歴を『見える化』しよう」というタイトルでお話を伺いました。

さっそくですが、皆さんは「ラップブック」というのをご存知ですか。ラップブックは、アメリカのお母さんが考案したLap(学び)を記録する手作りの本だそうです。(ラップブックについての動画

★1つのテーマで1冊作成する

★決まった作り方はない

★学習内容とプロセスを記録するもの

★最後は作品(学びの記録になる)

★後の学習で再利用できる

ということで、本日の講座タイトルそのもの!

こちらは、ある学校で実際に生徒さんが作成したラップブック!立体的で、紙を開くのがワクワクします♪

 

また、ラップブックはまず簡単なところから、「配布プリントを”ひとところ”に溜めておくだけでも、学びの記録が見えていいですよ」と、実例を見せていただきました。日本語教室でも、プリントばらばら、ぐちゃぐちゃ、紛失…という事態はあるあるなので、ぜひ参考にしたいものです。

 

成田先生の教育実践例では、機械翻訳を使った子どもたちがその学びを記録しておくためにラップブックを活用したそうです。授業時間は限られているものの、ラップブックなら楽しくて、ついつい自主的に作成したくなっちゃう♡個人の空いた時間に進めていけますね。

 

さて、休憩を挟んだ後は参加者がブレークアウトルームに分かれて、「日本語教室でラップブックを取り入れるとしたら、どんな活用法があるか」を考えてみました。

ところで、先生がご紹介くださったMentimeterというアプリが優れもの。互いのブレークアウトルームでの話し合いも、Mentimeterに投稿すれば、参加者全員で共有できます。

おかげで、議論が活発化しました。

講座全体に一体感が生まれますし、他のグループの意見に触発を受けて、「あ、こういうのもあるよね」と思い出したり…話がどんどんはずみ、膨らみます。(こんな感じで、続々とアイディアが投稿されていきましたよ)

面白い意見が届きました!「このシリーズ講座のまとめ」(笑)

このご意見から、なんと12月18日の最終回(講師:有田玲子先生)では、本当に参加者全員がポートフォリオを書いてみるというワークを取り入れることが決定しました!

本講座はシリーズ化しているので、講師陣の間で学びのバトンが託されてきたことも特徴です。

その他、ご参加者の皆様から寄せられた意見は次の通りでした。みんなで考えると、こんなにもたくさんのアイディアが!すごい!!!みなさん、ありがとうございます。

早速、当法人でもラップブック作成を授業の中で取り入れてみました(こちら)。「授業時間が足りなくて、もっと凝ったものを作りたかった」と言って、翌週「自宅で続きをやってきました」という学習者もいました。こうして、大人の学びにもラップブックは有効だということが、早くも実証されました。

当法人の日本語教室に、ラップブック作成という新しいワーク活動のアイディアが増えて、心強いです(#^^#)

成田先生、どうもありがとうございました。

 

(11月23日講座のご参加者の皆様)

 

 

 

 

 

災害への備えを、「地域」日本語教育で取り上げる意義について理解を深めよう(報告)

11月3日、「生活者としての外国人」のための日本語教育事業のうち、日本語教育を行う人材の養成・研修が行われました。

後半は、「災害への備えを、『地域』日本語教育で取り上げる意義について理解を深めよう」というタイトルで、岩手大学国際教育センターの松岡洋子教授にお話いただきました。

先生は「どうやって、外国人や学習者だけでなく日本人も巻き込み、自分事として捉えてもらうか」を念頭に置き、講座準備を進めてくださいました。それで、東日本大震災の時、陸前高田市で被災された中国人女性にビデオインタビューで協力をお願いすることに致しました。その女性は吉田亜未さんとおっしゃいます。

吉田さんからは、「震災から10年経ち、記憶が薄れてきている。自分にとっても語り継がなければならない。お役に立てるのであれば」とおっしゃっていただき、この依頼をご快諾くださいました。辛いご経験を私たちの教訓のために共有してくださいましたことを、まず本報告の前にお礼申し上げます。

・・・

さっそくですが吉田さんの動画を拝見して、私たちは2つ考えなければいけないことがあると感じました。

 

①命を守る行動(災害時・直後)

動画には津波による轟音、恐怖で興奮している人々の声…当時の混乱した光景が収められていて、言葉を失いました。

出勤先で被災した吉田さんは、自宅にいるご主人の安否を気遣いながら、とにかく帰らなければならなかったこと。しかし帰宅ルートは「いつも使っている海側の近道のルートをとるべきか」「慣れない山側ルートをとるべきか」。山側を選んだ場合は土砂崩れの心配もあり、道を進めてみないと何とも言えない状況だったこと。

彼女は山側を選んだそうですが、進む道のアスファルトの状況を注視し、タイヤが濡れた後があれば、その先は水害があって引き返した車があるというサインだから、自分も引き返す覚悟だったと言います。

穏やかな日常が一瞬にして命を守るための究極の選択を即座に迫られる事態に陥ったのだと知りましたが、このことは、「私たちは大災害時、即座にこのような”判断”を迫られるのだ」という教えでもありました。

命からがら、自分の住む街へ戻った彼女は茫然としたそうです。道という道はなく、自宅もどこにあるのか分からない状況でご主人の安否がただただ不安だったそうですが、運よくご主人の方から彼女を見つけてくれ再会できたとのこと。

ここまでのお話が大変緊迫しておりましたので、吉田さんがご主人にお会いできたと伺えて少しホッとしました。

それもつかの間、ご夫妻が荷物を取りに自宅へ戻ろうとしたのを近所の人たちは、「目を覆いたくなるほどのひどい光景が広がっている。それに危ない。戻らないほうがよい」と言ったそうです。

3月とはいえ、東北はとても寒い頃です。着の身着のまま仕事に出てきた吉田さんも、避難したご主人も避難所生活では本当に困ったとおっしゃいます。

数日後、自宅へ戻ることに決め、やっとの思いで持ち出せたものと言えばご夫婦でカバン1つ程度の大きさのものでした。そのときのお写真がたまたま地元新聞に掲載されたとのことで見せていただきましたが、本当にわずかばかりの持ち物を、憔悴しきった吉田さんご夫妻が運び出しているのが印象的で、胸が締め付けられる一枚でした。

 

②災害後からしばらくして生じる問題・課題

避難所には吉田さんのほか、技能実習生と思われる外国人も多く避難していたそうです。共同生活における問題はすぐに生じました。避難所では「安否を知らせるための電話は一人○分まで」と決まっているのに、「外国人がルールを守らない。しかし不安のためか、泣いて電話を掛けているようなので、途中で遮ることもできない」という日本人避難者の不満が募っていったということでした。

また、非常食を配るときには「一人一個まで」と決まっているのに、一人の外国人が複数人分の食料を持っていってしまうケースも見かけたそうです。

この光景を見た吉田さんがすぐに頭をよぎったのは、技能実習生たちは普段から「班行動」をするよう会社から言われており、「もしかしたら班の代表者が人数分持って行くというのが日本のルールだと考えたからではないか…」ということだったそうです。

避難所生活で吉田さんが感じたことによる我々へのメッセージは、「外国人であっても理由を説明すればわかります。わかりあうために、もっと話をしてほしい」ということでした。

・・・

続いて、松岡先生から災害に備えて、地域日本語教室では日ごろから3つの視点を意識してはどうかというご提案がありました。

★災害の知識を知る・母国との違いを「知る機会」の提供

★災害から逃げる方法を「体験する機会」の提供

★災害について話すことで、「気持ちを伝え合う場」の提供

 

そして、同じ地域に住むメンバーとして、災害に対する当事者性を高めるには、次のことを「いっしょにやってみる」こと。地域日本語教育ではそれができると励ましていただきました。

・ハザードマップは見るだけじゃダメ。自分事として皆で作り直してみて。

・災害の常識が違うことに具体的に気づくような活動を取り入れてみて

・外国人特有の事柄について、日本人もいっしょに考えてみて(ご紹介:静岡県作成避難所運営ゲームHUG

 

あわせて、日本社会に向けてもう一つ、大事なメッセージ!

最後に、わずかな時間でしたが、参加者同士でブレークアウトルームに分かれ、この日の感想を話し合いました。終了後に寄せられたアンケートには、

・被災体験談からの教訓を、私たちに聞かせてくださった吉田さんへのお礼

・松岡先生のお話の分かりやすさ、また共感から納得できた。さっそく活動に取り入れていくという頼もしいご感想

が大変多く寄せられました。

 

下記、先生から参考情報です。

自治体国際化協会多言語情報等共通ツールの提供

Safety tips (観光庁)

やんしす YAsashii Nihongo SIen System

気象庁

仙台国際交流協会多言語防災ビデオ「地震!その時どうする?」
(11言語)

避難所運営ゲームHUG
*国土交通省、消防庁などのweb情報もあります

 

私たちも適宜、防災・減災に関する取組を取り入れてまいります。ご参加いただきました皆様、長い時間お疲れさまでした。

Maraming salamat po.

いつもありがとうございます。

「生活者としての外国人」に必要な情報について、提供と収集の側面から考え、関わろう

11月3日、文化庁委託「生活者としての外国人」のための日本語教育事業のうち、日本語教育を行う人材の養成・研修のご報告です。

前半は、在住外国人向けの情報提供・収集に関わることについて、講座を実施しました。情報提供の取組については(公財)浜松国際交流協会(HICE)より鈴木恵梨香さんに登壇をご依頼し、情報収集については当法人事務局よりお話を申し上げました。

この講座は鈴木さんにとっても、当法人にとっても初めて扱うテーマでしたので、お互いとても緊張いたしました。

 

★鈴木恵梨香さんご発表部分

浜松市とHICEの連携や、

HICEの組織体制について、お伺いしました。

HICEは、浜松市に暮らす外国人住民に関する事業を実施するうえで、当事者が相談員として勤務し、その人たちの声や意見を情報発信に活かしているというのが、一つ、大きな特徴だということでした。

ただ機械的に情報を翻訳するのではなく、相談員とともに口頭で情報を精査する時間を設け、内容の要不要を整理したり、吟味したうえで翻訳にあたっていらっしゃるそうです。情報の受け取り側への届き方や解釈を想定する…というところまで、ひと手間かけて念入りに情報発信の準備がなされていることを知りました。

本講座は全国から国際関係団体さんや日本語教師の皆さんが参加してくださっていますが、終了後のアンケートでは、「このようにHICEが情報提供を丁寧に扱っていること」への反響がものすごく多く寄せられていました。

鈴木さんはHICEのイベント企画等の業務を主に担当していらっしゃいますが、加えて昨年からはホームページリニューアルやインスタ開設のご担当になったことから、それらをよりよくするために各種検定資格を取得したそうです。(ご登壇資料、とても見やすかったです!)

時流から求められる業務をきっかけに、ご自身のキャリアも積まれていらっしゃるのですね。貴重なお話を聞かせていただきまして、どうもありがとうございました。

 

★当法人の発表部分

・コロナ禍における定住フィリピン人の情報収集の様子

・オンラインによる情報提供は、「コミュニティのコミュニティ」という役目を果たしているので、大事なツールと捉えている

・とくに「災害時」に備えて、外国人コミュニティにも正確な情報が届けられるよう、日ごろから行政と連携を図っている。

・・・

最後はゲスト講師の鈴木さんを囲んで、ご参加者の皆様と集合写真撮影を。後半の「災害への備えを、『地域』日本語教育で取り上げるいぎについて、理解を深めよう」にたすきを繋ぎます。

フィリピンの教育事情を知り、「生活者としての若者」に対する必要な支援を考えよう

10月31日、文化庁委託「生活者としての外国人」のための日本語教育事業のうち、日本語教育を行う人材の養成・研修を実施致しました。

今回は元日系人会会長の足立ネルマ先生をお招きし、フィリピンの教育事情について伺いました。ちなみに、当法人の本講座にネルマ先生を招聘したのは、これで3年連続になります。

2019年度「こちら

2020年度「こちら

 

事務局から先生にお願いしていることの一つに、日系人の歴史についてを先生からお聞きしたいということがあります。毎年、必ずこのことをお願いしています。

ご参加者からもチャットを通じていくつがご質問があり、お時間の許す限り、先生と対話する機会を作りました。

・フィリピン日系人会について、フィリピン国内にはダバオ以外にもあるんですか?(あります。でもダバオはかなり大きいです)

・まだ、日系人と認定されていない人は、ダバオにどのくらいいますか?(はっきり分かっていないものの、カテゴリーCの日系人はまだいます。ただ「親の写真だけ持っている」「親から名前を聞いたことがあるけど、スペルがわからない(母語干渉)」というケースもあり、就籍活動に苦労されているケースも少なくないのが現状です)

・戦前のダバオ日系人社会の新・三種の神器って何ですか?(シンガーミシン、カメラ、ビデオ、冷蔵庫、アメリカ製の自家用車などです)

 

このあと、「フィリピンの教育事情」についても教えていただきました。

・義務教育(K12)について

・私立と公立の学校の違い

・フィリピン人にとっての英語教育の存在意義

・オンラインゲームが子どもに与える影響

・幼少時期の過ごし方が親子関係に与える影響

・フィリピンの成績表について

・TESDAについて

 

ご参加いただいた方々からは普段の支援現場での思い、本講座のご感想などがたくさん寄せられました。こうしたお声から、支援者の皆様が子どもたちの来日前後を関連付けて、ネルマ先生のお話を伺っていらしたことがよく伝わってまいりました。

なお、何かしらのご縁でフィリピンに滞在して、現地の教育に触れたことがあるという方も幾人かお見えでした。また、多くの方が「日系フィリピン人の歴史、現地の教育について詳細を聞くのは初めてだった」とおっしゃっていました。一部、ご感想を紹介します。

・日系人フィリピン人の歴史的背景が良く分かった。

・新しいフィリピンの教育制度と日本の教育制度の差異も理解できた。

・日本とフィリピンの関係を再確認する機会となった。

・ 戦争について他国に及ぼした影響など日本人はもっと多くを知らなければいけない。

・教育については、日本でも同様の問題を感じることもある。

・幅広く現地の教育に精通しているネルマ先生の話を聞けてよかった。支援現場で感じていたことが、今日の話ですべて納得した。これからは、より一層、彼らの背景に寄り添って一緒に目標を考えていこう、と思えた。

・支援現場で「子どもを祖国に置いてきました」という話を耳にした時は驚いたことがあったが、今日の話でOFWがGDPの10%とということからも、海外に出稼ぎに出るということが働き方の中の1つの大きな選択肢になっていることがわかった。

・政治情勢に大きな影響を受けられた人々の様子を学ぶいい機会になった。

・足立ネルマさんの説明がわかりやすかった。

・ 浜松では、日系ブラジルの方々の話しを聞く機会は多いものの、日系フィリピンの方々の歴史やフィリピンの教育事情について知る機会が少ない。今日の講座をきっかけに、もっとフィリピンのことについて勉強していきたい。

・東南アジアから来日した学習者を、なんとなくひとくくりにしてしまうような雰囲気を日本社会で感じていた。今日の話を聞いて、国それぞれに歴史、文化、言語があるということを日本社会で共有していくことがこれからの多文化共生には必要な視点だと感じた。

・フィリピンの多言語状況、多言語教育について聞けて、とても興味深かった。

・フィリピンは人的資源、鉱物資源と豊かな国だと感じている。

・当事者から伺う話は重みがあり、深い学びとなった。

・国自体が海外出稼ぎを推奨していて、ここから脱却できないと変わらないところもあると思う。でも、それを言っても仕方ないので、何か強みを見つけるしかない。

・将来が見えない、打ち込めるものが見つからないといった話は、日本の若者が抱えているジレンマや悩みとそう変わらない気もする。ただ学齢期を過ぎて日本へくる青年はそのようなジレンマに加えて言葉ができないので、そういった気持ちに寄り添える支援であってほしいと思う。

・自分の接するベトナム人たちの背景に似ていると思った。

・具体性があってとてもわかりやすかった。

 

ご参加いただいた皆様、そして何よりも気持ちを込めてお話をしてくださった足立ネルマ先生に改めてお礼申し上げます。Maraming salamat po.

日系フィリピン人について(過去のホームページ

9月23日 人材養成講座「ニーズ分析」「キャリア支援」をテーマに、二本立てで

9月23日(木)日本語教育を行う人材の養成・研修講座(文化庁委託)の3・4回目を実施しました。講師は静岡県立大学国際関係学部の高畑幸教授です。

事前に先生には、講座の前半と後半の内容がゆるやかにつながるよう、構成をお願いしておりました。

 

①前半「人口動態から『生活者としての外国人』のニーズ分析を行い、実践的な活動の連動について考えよう」

先生から、おもにフィリピン人特有の来日状況や在留資格、労働・婚姻・人口動態などについてお話いただき、レディネスへの理解を深めました。

また、実際の調査事例(令和元年度静岡県における地域日本語教育実態調査)についても伺い、日本語学習のニーズを探りました。

これらのニーズとレディネスから、

★フィリピン人に特有の支援ニーズは何か?

★どのような日本語教室なら、これまで学べなかった(学びづらかった)人たちも学べるようになると考えるか

をグループディスカッションで熱く語り、皆で考えました。

そして、それぞれのグループで話した内容をチャットに書いて共有していただきました(下記、一部)

ー データを見て、フィリピンの母子家庭が多いと気づいた。 日本人男性と離婚後、子育てしながら働かなくてはいけないとなると、日本語を勉強する時間がないのではないか。

ー50代の女性が多い。フィリピン人特有の支援ニーズはお子さんの教育関係、
介護問題(配偶者の親、本人の親である場合は呼び寄せるのか・帰国するのか)
日本の制度、年金、老後の備え、更年期の体の問題、疾病、医療保険が考えられる。金銭的に苦労されているので、お子さんの進学については奨学金情報があるとよいのではないか。

ー定住・永住者だけど読み書きが苦手

ー子供が小さいと、夜の教室には参加しづらいのではないか。無料で託児があればよいのではないか。

―母親に向けて情報を届けるシステムが必要

ー母子世帯のニーズとしては、学校や災害時の情報を得ることではないか。コロナに関する公的な情報を得ることも必要がある。また、子どものオンライン支援も必要であろう。

一子育てが一段落した世代は、フィリピンで大学を出ているが、日本では工場で働いているケースも多い。今後、キャリアを生かして仕事に就くには、読み書きを含めた日本語習得の支援が必要である。

ー50代に差し掛かると、読み書きの獲得は大変ではないか。子育て世代には日本で必要な制度情報を伝える必要が有る。相互扶助の場所を行政が援助してあげるとよい。

ー散在地域では、オンラインを活用できるといい

ーいろいろな国の人と接する機会があるといい。 日本語だけでなく、花見や料理教室といった交流も大事。こういうところに親子で参加できるともっとよい。

ー個々のレベルに寄り添いたいが、ボランティアの人数は限られているのでレベル分けが必要

―ボランティアができる教室の時間帯と、生徒の希望する時間が合わないときは、授業の録画配信も良いのではないか。

ー子ども連れでの参加OKにするとよいと思う。

ーオンラインにすると赤ちゃんがいても参加しやすい。

ー礼拝の後に日本語教室を開催する。 外国人のライフスタイルにあわせて、必要な日本語を提供できる教室があるといい。

ー職場で日本語教室があればいい

―集住地区に教室を設置する

ー外国人と日本人を分けず、同じ目的の教室を展開する。「ファミリー向け」「若者向け」「高齢者向け」など

ーイベントを入り口に学習に繋げる。

ー図書館などの公有財産を使用できるよう働きかけ、様々な人が集う場所づくりをすることが有効ではないか

ー自己効力感が感じられる場が大事

 

…以上、皆さんからのコメントを先生に読み上げていただきながら、共有したのですが、地域日本語教室の展開・アイディアのバリエーションは以前と比べるとすごく広がったと思いませんか?!「どのような日本語教室がよいと考えられますか」という問いに対して、「この教科書を使うといいのではないか」というご意見が一つもなかったのです。全国の地域日本語教室に関わる皆様は様々に努力、工夫され、学習者のニーズに向き合っていらっしゃるのだと知りました。

***

②後半「『生活者としての外国人』のキャリア支援について考えを深めよう」では、2017年に高畑先生と当法人で協働実施した「定住外国人の生活と雇用に関する調査」から、キャリア支援にまつわる外国人側と企業側のニーズ・課題をおさらいしました。

当法人代表理事・松本からは、この調査を実施した背景として、定住外国人にもキャリア支援(リカレント教育)を広げたかったという思いと、その後、調査結果を参考に実施している職業訓練の現状と課題について、足掛け5年にわたる苦悩をお話申し上げました。

 

後半もグループディスカッションの時間を設けました。議題は、「あなたが住んでいる場所で定住外国人を対象にキャリア支援をするとしたら、どの世代を対象に、どの職種に向けた職業訓練をしますか?」

ふたたび、皆さんから「キャリアとは何か」というご意見やキャリア支援のアイディアをチャットにお寄せいただきました。(下記、一例)

 

―香川県です。アルバイトでは総菜、お弁当が多い。

ー千葉県です。農業、農繁期に人手不足。季節によって繁忙期が違うので、農産物によって働く場所を変える。

ー浜松です。労働力が足りていない工場が多いので、技能実習生や派遣で働く人が多い。

ーバックグラウンド、エスニシティ、在留資格によってキャリア形成へのモチベーションも切迫感も異なる。長期的なスキル開発よりも今の稼ぎが死活問題の人も多い。モデルケースと合わせて、日本の制度や現状をきちんと開示した上で、それぞれにキャリアを選択してもらいたい。必ずしも正社員を目指す必要はなく、選んだ道でより良く生きられるための助力は惜しむべきではない。

ー派遣で働きながら専門性やパソコン作業の基本を身に着けてどこでも働けるスキルを身につける。

ー先に日本に定住している外国人が生活・車免許・住宅取得等のサポートをすると、それが新たな仕事になる。

ー学び直しの際ビジネス日本語は必須。

ーパソコン技術も必要

ー(母語話者の先輩として) 介護や保育の現場でも活躍の場があると思う。若い世代が、親や親せきのついている職業だけでなく、様々な職業があることを知ることが必要だ。 日本で生まれ日本で育つ子ども世代は、地元に残る可能性が高いので、地元企業と協働して、職場見学や職場体験、インターンシップ等を実施して、雇用につながったらよいのではないか。 キャリア教育を通して、子どもの学習意欲向上や進学へのモチベーションも変わってくると思う。

ー子供世代にキャリア形成の情報は必要。親世代は今の仕事で精一杯だと思うので。

…このように皆さんのご意見を伺い、9月20日に行われた講座で「移民受入れから統合までは、世代をまたいでゆるやかに築かれるものだ」というお話があったことを思い出し、2日間かけて実施した本シリーズ講座が重なり合いました。一世の方のライフキャリアとして、その人らしい生き方は尊重されるべきであるし、その方々が子どもの教育のために一生懸命働くわけだけど、社会としてもその子どもたち世代をしっかり教育していくべきではないか。

そう考えますと「キャリア」とは、職業という捉え方だけでなく、生き方や継承という見方もできるのかもしれません。地域日本語教室では学習者と家族単位でのお付き合いになりますので、考えていきたいですね。

全国の方々と一緒に考えると、こんなにもたくさんのアイディアやマインドセットの視点が出てくるのかと、ご参加いただいた皆様に感謝しきりです。

本シリーズ講座、次回は10月31日(日)になります♪

Maraming salamat po.

みなさん、いい笑顔です^^