11月23日(木)、「生活者としての外国人」のための日本語教育事業のうち、日本語教育を行う人材の養成・研修を実施しました。

昨年から意識している「学社連携」ですが(前半は社会教育主事の萩元直樹様の講座)、後半は、講師に神奈川県教育委員会指導主事の成田潤也先生をお招きし、「自主・自律の精神を養うために、学びの履歴を『見える化』しよう」というタイトルでお話を伺いました。

さっそくですが、皆さんは「ラップブック」というのをご存知ですか。ラップブックは、アメリカのお母さんが考案したLap(学び)を記録する手作りの本だそうです。(ラップブックについての動画

★1つのテーマで1冊作成する

★決まった作り方はない

★学習内容とプロセスを記録するもの

★最後は作品(学びの記録になる)

★後の学習で再利用できる

ということで、本日の講座タイトルそのもの!

こちらは、ある学校で実際に生徒さんが作成したラップブック!立体的で、紙を開くのがワクワクします♪

 

また、ラップブックはまず簡単なところから、「配布プリントを”ひとところ”に溜めておくだけでも、学びの記録が見えていいですよ」と、実例を見せていただきました。日本語教室でも、プリントばらばら、ぐちゃぐちゃ、紛失…という事態はあるあるなので、ぜひ参考にしたいものです。

 

成田先生の教育実践例では、機械翻訳を使った子どもたちがその学びを記録しておくためにラップブックを活用したそうです。授業時間は限られているものの、ラップブックなら楽しくて、ついつい自主的に作成したくなっちゃう♡個人の空いた時間に進めていけますね。

 

さて、休憩を挟んだ後は参加者がブレークアウトルームに分かれて、「日本語教室でラップブックを取り入れるとしたら、どんな活用法があるか」を考えてみました。

ところで、先生がご紹介くださったMentimeterというアプリが優れもの。互いのブレークアウトルームでの話し合いも、Mentimeterに投稿すれば、参加者全員で共有できます。

おかげで、議論が活発化しました。

講座全体に一体感が生まれますし、他のグループの意見に触発を受けて、「あ、こういうのもあるよね」と思い出したり…話がどんどんはずみ、膨らみます。(こんな感じで、続々とアイディアが投稿されていきましたよ)

面白い意見が届きました!「このシリーズ講座のまとめ」(笑)

このご意見から、なんと12月18日の最終回(講師:有田玲子先生)では、本当に参加者全員がポートフォリオを書いてみるというワークを取り入れることが決定しました!

本講座はシリーズ化しているので、講師陣の間で学びのバトンが託されてきたことも特徴です。

その他、ご参加者の皆様から寄せられた意見は次の通りでした。みんなで考えると、こんなにもたくさんのアイディアが!すごい!!!みなさん、ありがとうございます。

早速、当法人でもラップブック作成を授業の中で取り入れてみました(こちら)。「授業時間が足りなくて、もっと凝ったものを作りたかった」と言って、翌週「自宅で続きをやってきました」という学習者もいました。こうして、大人の学びにもラップブックは有効だということが、早くも実証されました。

当法人の日本語教室に、ラップブック作成という新しいワーク活動のアイディアが増えて、心強いです(#^^#)

成田先生、どうもありがとうございました。

 

(11月23日講座のご参加者の皆様)