(浜北クラス報告)「かじですか、きゅうきゅうですか」

11月6日、バヤニハン浜北クラスのご報告です。浜北クラスの秋は全4回、とても短いので、「命を守る」「緊急時の対応」に焦点を当てて優先順位の高い日本語を選んで勉強することにしています。

今日は文化庁日本語学習動画サイト「つなひろ」より、シーン2(9-3)「かじですか、きゅうきゅうですか」の勉強です。

初公開!?本日の教案は下記の通り。

なお、今日から静岡文化芸術大学の日本語教育を専攻している学生さんたちが、実習先として当法人を選び、参加しています。

 

さて、まずは「つなひろ」を視聴(かじですか、きゅうきゅうですか

浜北クラスはプロジェクターを使う環境が整わないということもありますが、個々にスマホで動画を見てもらっています。(授業の導入です)

個別に視聴すると言語設定を各自が自由に選べますし(このクラスはフィリピン、ドイツ、ブラジルの方が在籍)、教室での視聴経験が在宅学習への取り組みのハードルを低くしてくれていて、これはこれでメリットにつながっています。

動画視聴後、聞き取れたフレーズや語彙、映像から、今日のテーマを想像します。今日の場合ですと、「救急車?」「火事?」「友達、階段、落ちた?!」皆が、口々に言います。

(講師)「オウさんは、どんな顔をしていましたか?」

―ちょっと、怒っているみたい

ーまじめ

ーヤバイ

…シリアスな場面ということをイメージできたところで、今日のポートフォリオを配布しました。「目標」の箇所は学習者ごとの言語を用意していますが、これは「つなひろ」のウェブサイトから”コピペ”で再掲しています。生徒とともに今日の学習内容を共有するために、目標箇所は学習者の母語別を使うようにしています。(この日は、英語とポルトガル語を用意しました)

ちなみに、このポートフォリオは文化庁カリキュラム案5点セットのうち、「『生活者としての外国人」に対する日本語教育における日本語能力評価について」を参考に作成しています。

さぁ、目標を共有できたところで今日、覚えてほしいフレーズも確認していきましょう。

①119番、消防署です。かじですか、きゅうきゅうですか。

「かじです」「きゅうきゅうです」と言いながら、書きます。「きゅうきゅう」という言葉は、「浜松市における地域日本語教育の総合的な体制づくり推進事業」の復習にもなりました。思い出して書けるでしょうか。拗音と長音の組み合わせなので拍が取りにくく、文字として捉えるのは少し難しいですね。もう一度、よく確認しましょう。

次に、住所を答えます。在留カードを見ながら、書きましょう。そして、しっかり覚えましょう。

覚えた後は、発声します。ところで、緊急時に住所を「はっきり伝えること」は大事ですが、どのように言えば日本人の消防・救急隊員に聞き取りやすいのでしょうか。むやみに練習するのではなく、子音と母音を意識して一つずつの音をゆっくりで言うこと、意味のある塊を意識して話すことなど、日本語の音の特徴を捉えながら練習しています。回を重ねるごとに、見違えるように「ハッキリ」聞こえています!このようなトレーニングは独学ではなかなか身に付けられませんし、意思疎通のため、ぜひ教室活動を活用していただければと思います。

休憩明けはワーク活動をしました。「どうしましたか」の問いに対するバリエーションを、グループに分かれて考えました。119番に電話をかけるような事態って、いったいどんな時なのでしょう?!

そのあと3つずつ、各グループで話し合った表現を書き留めました。

こうしてフリートークの時間を設けることのメリットは、既成の日本語ではなく、「ご自身にとって必要な日本語」が覚えられることです。今日は、「私は糖尿病。救急車が来たら、言ったほうがいい?どうやって言う?」それを聞いた別の人が、「えっ!?私は高血圧。どうすればいい?」という話になり、教材では網羅できなかった「持病」についても個別に必要なものとして、抑えることができました。

 

続いて、発表でシェアします。今日は3グループありますので、自分のグループのほか6個、合わせて9個、「どうしましたか」のバリエーションを共有できますね^^

ちなみに、このクラスには臨月の妊婦さんがいます。ですからバイリンガルスタッフから、「あなたは破水という言葉も覚えたほうがいいよ」とアドバイスして、発表していました。

また、「腰が痛いです」と考えたグループがありましたが、「腰が痛いというだけだと救急車が来てくれないどころか、旦那さんも病院へ連れて行ってくれないかもよ(大爆笑)と言いながら…、『うごけません』を付けたしましょう」という共有をしました。

最後に、板書のおさらいをして、ポートフォリオへ「感想」の記入と、それに対してスタッフや実習生からのコメントをお返ししました。

 

★「意識がある、意識がない」という日本語を初めて覚えたようです。

 

★「ものが落ちてきました」の「もの」についても一緒に考えました!箱、石、大きなもの、なんでも…頭に当たったら、救急車を呼ぶかもしれません。

こちらはポルトガル語での感想でしたので、ボイストラで翻訳させていただきました。

「この授業はとても気に入りました。コミュニケーションが取れます。先生たちはたくさん、教えてくれます。そして、とても親切で丁寧に説明してくれます」

Obrigada! うれしいです^^

このクラスはメイン講師、バイリンガル講師2名、そして今日からは日本語教育実習生2名が加わりましたので、手厚いサポートをご提供できていますm(__)m

最後に記念撮影♪

ワーク活動で使いました、カラーペンをご提供いただいたトラベレックスジャパン様、ありがとうございました。